マナーはそこまで気にしなくていい
以下の記事でも描いた通り、研究職志望の学生に対してマナーは全くと言っていいほど見ていません。
とは言え、ネット上には就活生に向けた様々なマナー集があるのまた事実です。そこでこの記事では、実際に研究開発職の新卒採用人事として業務を行ってきた中で感じた就活生のよくあるマナーについて記載していきます。
ノックについて
ノックの必要性
ノックっていりますか?
という質問に関しては、絶対にしてほしいというのが面接官側からのお願いです。
というのも、緊張などがあると思うので心象的にはなくても特に気にはなりません。が、一つ前に面接した就活生についてまだ話している・資料が残っているということがごく稀にあります。
企業としては個人情報について徹底管理を行わなければならないため、他の就活生に話を聞かれる・資料を見られるというのは絶対にあってはならないのです(人事になるとこの点に関してはとても口酸っぱく教えられます)。
そのため、次の就活生の準備が整っているということを再確認するためにも、ノックをしてもらい、『どうぞ』という言葉で入ってきて欲しいというところです。
ノックの回数
2回はトイレノックなんで、3回が正解ですよね?
まず第一に、
ノックの回数は数えていません
そもそも、トイレノックとは何でしょうか?トイレだろうが面接室だろうが、ノックをする意味というのは、外に人がいますということを中の人に伝えることです。そこに場所は関係ないありません。
そのため、何回でもいいというのが正直な意見です。
ただ、ノックが1回であれば、ノックなのか何かがぶつかったのかの判断が難しい場合があります。
また、4回は聞いていて多いなと思います(実際に少し違和感はありました)。
なので、ノックの回数としては2回か3回が相手に不快感を与えず、ノックの意図としても成り立つ回数かと思います。
上着の脱ぐタイミング
建物に入る前に脱ぐのがいいんですよね!?
これに関しては正直、建物の中に入ってから脱いでください!と言いたくなる謎のマナーです。
建物の前で着替えする人を見たことがありますか?傍から見るととても不自然な人に映っていることでしょう。また、たとえ端の方に寄ったとしても他の人の邪魔になることだってあります。
マナー講師の意見に流されるよりも、自分で社会的マナーを考えて行動できる人であって欲しいというのが感想です。
就活生としても、荷物がある状態で脱ぐのは大変だと思います。鞄とコートを両手に持って建物の中を歩き回るのも大変でしょう。
建物に入ってすぐ面接をすることはありません。会社は控室を必ず用意していますので、コートは控室に入ってから脱いでもらって全然かまいません(むしろ、そういう準備のための控室です)。
ただし、面接室に入る段階では必ず脱いでおいて欲しいと思います。
あいさつ
体育会系なんで、めっちゃあいさつしちゃいます!!!
ありがとうございます。とても素晴らしいと思います。
挨拶をしなくて減点になることはありませんが、元気よくあいさつをされるととても印象に残ります。
意外かもしれませんが、社会人でもハキハキした挨拶をできる人って少ないです。そのため、声を出してしっかりとあいさつをできるというのは、それだけでとても好印象を与えることができるので、恥ずかしいかもしれませんがぜひ挨拶を心掛けてみてください。
誰彼構わず挨拶すると迷惑じゃないですか?
会社に入社してから就活生や新入社員を見ると、『懐かしいなー』と少しほっこりします。心の中で応援する人も多いです。
また、知らない人に物怖じなく話しかけれるというのは、とてもすごい才能だと思います。部署内のムードを作る人財であり、同時に共同研究や部署間の繋がりを作る中心的役割にもなります。
そのため、もし苦痛でなければ、元気よくあいさつしてもらえればいいかなと思います(無理にすることはないです)。
服装自由の時の服装
説明会は服装自由って何?私服でいいの?
選考の面接では基本的にスーツですが、説明会などに記載されている服装自由という言葉に戸惑う就活生も多いのではないでしょうか?
勿論、スーツで参加すれば悪い印象を与えることはありません。が、わざわざスーツを着るのもめんどくさい(オンラインであれば尚更)、できれば私服で参加したいと思う就活生も多いはずです。
服装に関しては、オンラインと対面とで見え方が変わってくるため、それぞれについて解説していきます。
オンラインの場合
私服でもいいので、ぜひ参加してください!
というのが企業側の本音です。
というのも、企業としては一人でも多くの学生にエントリーしてほしいのが本音です。特に大学院生は研究が忙しいことも企業は理解しているので、研究の合間を縫って参加してもらえればと思っています。
特にコロナ渦以降のオンラインでは、画面共有中は他の方の映像は見えませんし、見えても服装の細かなところまで見る余裕もありません(そもそも画面オフの企業も多いはず)。そのため、オンラインではいつも研究室に来ている服装のまま参加してもらって全く問題ありません。
実験の合間に参加するし、着替えなくていっか
くらいの軽い気持ちで参加してもらえればと思います。
対面の場合
オンラインではどんな服装でも良かったのですが、対面開催となると少し服装自由のニュアンスが変わってくることに注意が必要です。
というのも、就活=スーツという印象がやはり強い中、対面開催ともなると服装自由としていても8~9割の就活生はスーツで参加します。そのため、企業としてはスーツではなくていいかなと感じていても、どうしても1割の私服の学生というのは目立って見えてしまいます。
また、対面開催となると中堅や部長クラスの社員が参加することも珍しくありません。年配の方は仕事=スーツという印象が強いため、私服の学生を見かける話のタネになってしまいます(意外と私服の学生多いんだね、的な些細な話ですが……)。
良くも悪くも、日本は伝統・協調性を重視する風潮があるため、対面開催の場合はスーツか、落ち着いた色のオフィスカジュアルで参加するのをおススメします。
オンラインと対面で服装を使い分けるのが大事だね
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